オーストラリアにおける英国式庭園の変遷と環境技術を探求することをテーマとして10月21日〜27日の間、オーストラリアの3都市を視察してまいりました。美しい庭から建築物まで幅広く見て感じたこと。そこから秘策となる情報を現地に探る世界デザイン紀行としてまとめましたのでご覧になって下さい。
ブリスベンでは、街にぐるっとサイクリングロードが整備されていて、快適に市内観光ができます。(ノーヘルは罰金)
近代的な街並の中に点在するシティーホールなどの歴史的な建造物はほとんど砂岩で建築されていました。あとで聞いたのですがオーストラリアで最も安価な建築材料だそうです。
また、市内には大きな公園が点在し、園内では市民がジョギング・絵画・日光浴など、それぞれに自分の時間を楽しんでいました。
公園・街路樹などでは、日本でよくみる植栽もたくさんありましたが、亜熱帯なので大きさがひと回り大きい。公園・街路樹などは、整備され一見環境先進国のように思えましたが、街を流れるブリスベン川は、日本の都会を流れる川よりも、酷く汚れていました。美しいのは人工の自然で、この公園を創る為に、どれだけの自然破壊がされたのか・・・海外にいくと、街中に緑が多く、よく錯覚してしまいますが、実質的な環境対策は日本のほうがはるかに進んでいるように感じます。
![]() |
| 日本では桜ですが、オーストラリアの春は、ジャカランダ |
近代的な高層ビルが建ち並ぶ |
ストレッチアが街の雰囲気に合っていました |
|
![]() | ![]() |
← 日本でよくみる植栽も、この国ではビッグスケール |
二日目は、ゴールドコーストで、リバークルージング。川沿いの豪邸の庭を船から眺める。少し距離があるのでディテールや質感を感じることが出来なかったのが残念。
ベルサーチホテルは大理石モザイクがたっぷり使われた、本物のリゾートホテル。やはり本物の重厚感がありました。
PGHでは、見たことのない色・大きさ・テクスチャーの煉瓦がたくさんあり、煉瓦オタクの僕は、興奮しました。下写真の英国でもよく見かける煉瓦の上から塗る壁塗材は、使えると思います。写真には無いですが、役物の煉瓦もたくさんありました。まとまった数にならないと輸入が出来ないようで残念。
![]() |
| リバークルーズ 川沿には豪邸がずらり |
脱塗壁!煉瓦でもモダンは表現できます。 | |
ヨーロッパでもよくみる煉瓦や石の上から施す、塗壁。目地部が |
大型DIYセンター Bunnings |
![]() | ![]() | ベルサーチホテル(5つ星)
|
三日目は、シドニーへ。ブリスベンよりグッと寒くなりました。オペラハウスやハーバーブリッジはもちろん、写真のクィーンビクトリアビルなど美しい建築がたくさんありました。
また、英国の住宅街の様な、築100年以上のテラスハウスが建ち並ぶパディントン地区の界隈には、個性的なモザイクタイルやフロアタイルを展示販売しているタイル専門店が軒を並べていました。以前は低所得者向けの住宅だったようですが、現在は家賃が高騰しているらしく、東京の同潤会アパートのように居住用のみならずアトリエやブティックも多くありました。
| ![]() |
近くで見るとRC打ちっ放し、屋根はタイル貼りでした |
![]() | ![]() |
![]() |
|
![]() | |
![]() | |
| 1898年建造 ビクトリア様式 ステンドグラスやアイアンレースの螺旋階段、ドーム型の吹き抜け天井・・・ | |
![]() |
| 日本では、ガーデンデザイン=造園というイメージですが、こちらではもっと大きい意味での環境再生のひとつのようです。事業内容も、ガーデンデザインはもちろん環境アセスメント等、広範囲。 |
シドニーでは、近郊のオープンガーデンを2箇所散策しました。どちらのガーデンも熟年カップルのお宅でしたので、今後、子供の代になると、この立派な庭はどうなるのだろう?と心配していたのですが、オーストラリアでは日本の様に子供に家を譲ることは少ないらしく、売却されまた庭好きのオーナーへ引き継がれるようです。子供に家を譲る場合も子供へ売却するそうです。2世帯住宅という考え方も少ないようです。
| ||
| 広大なガーデンで整形式庭園・イギリス風風景式庭園など様々なシーンがありました。 | ||
![]() | ![]() | 各庭にはちゃんと落葉をストックして腐葉土を作る場所がある |
|
|
| ”綺麗なイングリッシュガーデンと言われる方がいますが、オーストラリアの固有種を使っていてイングリッシュガーデンではありません”とのこと | |
| ![]() |
仕事をフルタイムでこなす熟年のご夫婦が、元々はクロッケーの芝のみであったこの地を、週末ガーデナーとして丹精を込めて、15年もの | |
![]() |
| 癌で前足を失ったそうですが、ラブリーな熟年カップルと幸せそうに暮らしていました。 |
英国らしさが色濃く残るメルボルン。どんよりとした曇り空で、一日に四季があるというところまで英国風。街並もシドニーが開放的でアメリカ的な町であるのに対し、メルボルンは文化と伝統あるたたずまいを残した美しい街でした。多くの歴史的建造物、美しい教会があり、大小の緑深い公園と並木に縁取られた街路、お洒落な路面電車も街並に溶け込んでいました。また、ガーデンシティとも呼ばれているらしく都心にも大きな公園がありました。過去に世界一住みやすい街にも選ばれたそうです。
![]() |
| 古いものと新しいものが絶妙に融合した街並 |
セントポール大聖堂 やはり砂岩 |
19世紀で最も美しいとされるプリンセスブリッジ。ロンドン、テムズ川にあっても違和感ないのでは。 |
街と公園が近いのでこのような写真が撮れます |
歴史的な建造物も内に入ると白を基調としたモダン |
![]() | ![]() | ![]() |
![]() | ウォーターフロントは、2015年完成の巨大プロジェクト進行中。景気の良さが実感できます。乱開発のようにもみえますが、アスペクト社のプロジェクトは、環境対策をきっちり考えられています。慢性的な水不足の為、水の再利用100%、太陽エネルギーの利用、国有種の植栽、煉瓦の使用などなど。 環境問題に対して私たち建設業界は大きな役割を担っています。持続可能な発展の為に、単なるエクステリア・ガーデンデザイナーではない、環境デザイナーとしてグローバルな考え方への変換が必要だと思います。これからの最先端は、環境デザイナーの作るガーデンだと、考えます。 |
![]() |
| 2015年完成の大プロジェクト |
![]() | ![]() | ![]() |
アスペクト社のデザイナーの方の プレゼン〜 |
年齢はあまり変わらないのにスケールの大きい仕事をしている。 |
| |
![]() | ![]() |
| 1Fは化粧ブロックor煉瓦で土台を作り、その上に木造の2Fを乗せる住宅が多い。 | |
⇒次回、オーストラリアの戸建住宅についてまとめますので楽しみにして下さい。